高齢者の転倒による大腿部・頸部骨折は年間94000人、寝たきりの主要因となっています。

 

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木村 哲彦 医学博士 からの推薦コメント

高齢化に伴う歩行機能低下と転倒を防止するために
-健康寿命の延伸、介護予防にむけて-

健康寿命の延伸、介護予防、この二つは高齢化社会を乗り切るために折に触れて引用されているキーワードです。

日常生活における自立度を高く維持するために最も重要視されているのが移動能力です。なかでも歩行は日常生活活動の基本になり、歩行の基本的能力は下肢機能およびバランス能力によっています。日常生活活動は他にも、入浴、摂食行動(食事動作)、整容、排泄、衣服着脱、コミュニケーション等がありますが、起居動作とともに歩行の自立を確保することが優先され、なかでも両下肢機能とバランス機能訓練が優先されます。

下肢機能の低下を防ぐためには、足部、足関節、膝関節、股関節の固有感覚とともに各関節を運動させるための筋肉の力、関節の可動範囲の十分な維持が必須になるわけです。
また、膝の伸展・屈曲、足関節の底屈(爪先立ちの運動で解剖学的には屈曲という)・背屈(足指を膝の方向に反らせることで解剖学的には伸展という)、それにバランスが歩行機能に大きく関与していることは広く紹介されています。足の機能に関しても、足関節(足首)より先端部分の骨、筋肉のことについては、外反母趾、偏平足に関係があること以外はあまり一般に紹介されていませんが、足部の機能が極めて高く歩行の機能に関わっていることも見逃せないことです。特殊な疾患の場合を除けば、足趾の運動機能は他の部分の足機能と相関しています。母趾(第一番目の足の親指)および第二趾(母趾の次の足趾〈手指の人差し指、示指に相当〉)の間の随意的圧迫筋力は足の機能、さらには移動能力に大きく影響しています。転倒防止にもつながります。

趾間圧迫筋力計測器は足部の筋力のバロメーターとして客観的評価のために有意義な機器ですし、訓練効果の判定にも使われます。また、よい履物は足部の骨格と筋の動きを正常に保つ補助的役割を果たします。足趾(足の指)を含めて足の機能を大切にしましょう。


PROFILE

木村哲彦(きむらてつひこ)
日本医科大学、医学博士。リハビリテーション工学(整形外科・脊髄損傷関連)分野の第一人者。国立身体障害者リハビリテーションセンター整形外科医長、同機能回復訓練部長を歴任の後、院長に就任。厚生省医療専門官を併任。日本医科大学に復職後、医療管理学主任教授(整形外科教授兼担)を歴任。バイオフィリア・リハビリテーション学会理事長、生活支援工学会理事長、ほか多くの学会の理事や評議員としても活躍。著書多数。